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・毎日新聞社は「WaiWai」で下劣かつ誤った記事を配信し続けてきたことに対し、新聞1面で謝罪し
中面2ページにわたって内部調査の結果を公表した。「毎日jp」の広告配信も復活し始めている。
ただネット上で起きた「炎上」「祭り」はいまだ鎮火していない。
毎日新聞社は事件の対応をどこで間違えたのか。かつてライブドア堀江社長の逮捕時に
史上最大級のブログ炎上を経験している“炎上アナリスト”、ゼロスタートコミュニケーションズ
専務取締役の伊地知晋一氏に話を聞いた。
--毎日新聞社の事件対応はどこをどう間違えたとみているか?
今回ネット上で起こったのは、「2ちゃんねる」を中心に批判レスが殺到して個人ブログなどでも
格好の話題になったということ。有名企業で不祥事があれば大なり小なり起こる「祭り」と
呼ばれる現象で、ネット普及初期からよくあることだ。
「炎上」の場合は、自社運営サイトが荒れる格好になるので、お詫びをするとか、コメントを
削除して沈黙するとか、対処策の良し悪しはあるものの何らかの決断を迫られる。ところが
「祭り」の場合は自陣が直接荒れるわけではないので、感度が鈍くなってしまう。「どうせ
すぐ終わるだろう」とタカをくくる。毎日新聞も恐らくそう考えたのではないか。明らかに失敗事例だ。
--初動の遅れが響いた?
今回の事件は、信ぴょう性の薄い低俗な雑誌記事を転載(一部改変)して「毎日」の冠を
付けて配信し続けたということで、火種が大きすぎる。ただ、大火、延焼を未然に防ぐポイントは
あった。記事に対するクレームは以前からあったようだし、まとめサイトを案内・誘導するコピペが
2ちゃんねる内で5月ごろからよく張られるようになった。こうした動きを察知していた人はいたはずだ。
この段階で率直にわびて、責任者に相応の処分を下していれば、鎮火も可能だったように思う。
ところが、ここでスルーしてしまったために「J-CASTニュース」が記事にして、それをYahoo!JAPANが
トピックスで取り上げるという最強の情報波及ルートによって、“悪事”がネットユーザーに広く知られる
ことになった。こうなってから後悔しても後の祭りだ。
(>>2-10につづく)
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