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東京で若い女性がたむろするところに行けば、おそらく「ロリータ」に出会うことが出来るだろう。
東京はファッション界の花形、ヴェルサーチ、ドルチェ&ガッバーナ、シャネルおよびプラダ等の
製品を販売する高級ブティックの多さに関しては世界のどの都市にも引けを取らない。
日本人デザイナーがパリで活躍し、国内では日本人はブランド・ファッションの世界最大の消費者
である。
しかし、ロリータたちはそうした日本のファッションを鼻にもかけない。彼女たちは黒のヘアリボン
または小さいボンネットにフリルで飾った衣装、そして厚底靴またはメアリー・ジェーン靴を履き、
ティー・パーティで給仕をする女の子のような姿だ。天気のいい日には乳白色の肌を陽射しから
守るためにレースの日傘を差す。
これらは、いっぱしのサブカルチャーといえる広がりを見せ、さらにそこから派生する種々のサブ・
サブカルチャーを生み、それぞれに細かい違いを区分して命名している。ダークな色味の口紅に
生白い顔の厚化粧のゴシックロリータ(ゴスロリ)に始まって、エレガントロリータ、お人形さんの
ようなスイート・ロリータ(甘ロリ)、パンクロリータ、カントリーロリータ、そして頭の先から足の先
まで黒ずくめのブラックロリータ(黒ロリ)等々に進展を見せている。
ゴスロリを支える代表的デザイナー広岡直人氏は、ロリータ・ファッションはアニメ文化のなかで
様々な形で取り入れられているように、可愛らしい少女の世界への逃避行だと言う。
「洗練された美しさを目指す西欧女性のスタイリッシュなファッションに、日本女性の多くは引け目
を感じているのでしょう。だから、その代わりに彼女らは背が高くしなやかな肢体を要求されない
少女っぽさを強調した可愛らしい服装に向かうのです」と、彼は言う。
ロリータの現実逃避は男性社会の日本にあって、成人女性は妻として、或いは労働者として期待
され、そして大人しくその役割に甘んじる大勢順応主義の風潮に対する若い女性たちの反抗心の
現われでもあると言う。(>>2-5に続く)
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豪SMH紙:
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