08/08/04 16:23:19 0
・「正直、女に生まれてりゃよかったな、と思うんですよね」
中田課長と飲んでいた部下の若手新司クンは、唐突にこんなことを言い出した。
「たとえばうちの氷河秀子さんって、チームでは紅一点だし、上からもお客さんからも、何かと注目
されてるじゃないですか。ミスしたときだって課長の追及が甘いような…。一番うらやましいのは、
結婚して専業主婦になれるってことですよね。ちくしょー。オレも高収入の男の妻になって、
左うちわで暮らしたいスよぉ」
「バカ野郎!氷河クンは女性だからって甘えてなんかいないぞ。男以上に仕事に励んでいる。
甘えているのはおまえのほうだ」。
そう言いかけて中田氏は言葉を飲み込んだ。契約社員の若手クンが、それなりに頑張って
いるにもかかわらず、薄給なのを思い出したからだ。
女性はズルイ。女性が羨ましい―。若い男性の口からそんなつぶやきが漏れ聞こえるようになった。
街に出れば、電車の女性専用車両や、映画館やレストランの「レディースデー」などがあり、
特別扱いしてもらえる。職場では、重労働をしなくてすんだり、生理休暇をとったりもできる。
「うちは男が多いせいか、上司の覚えがめでたいのは絶対女性のほうなんです。とくに新人のうちは
すごくちやほやされていますね。ハードな仕事だけに、辞められたら困る、というのがあるかもしれ
ないけど。それに比べ、新人の男は完全放置です」(IT系 31歳男性)
「見た目で自分を印象付けられるからいいですよね、女性は。はなやかな色を着こなしたり、
化粧や髪型に凝ったりして。そういう要素って、ビジネスではけっこう重要な気がします。自分
ですか?女房子どもを食わせるのと、家のローンで手いっぱい。身だしなみにカネはかけられ
ないですね」(出版系 34歳男性)
もちろん女性側にも言い分があるに違いない。業界によっては女性はまだまだ男性の補助役を
押し付けられるケースも多い。仲間の倍働いて認められ昇進しても、同僚男性から激しいやっかみを
受けたりする。係長クラス以上の女性管理職の比率は1割以下と、ごくまれな存在だ。(>>2-10につづく)
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