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終戦直後放送の「ラジオ体操第3」 「幻のレコード」60年ぶり日の目 東京・逓信博物館で展示へ
終戦直後の1946年から1年4カ月間だけ放送された「ラジオ体操第3」の伴奏レコードが
約60年ぶりに逓信総合博物館(東京)で見つかった。「第3」は放送したNHKにも現存せず
「幻のレコード」といわれる希少なもの。市民からの寄贈品だが、レコードジャケットには
その表記がなく、同博物館は長年気付かずにいた。
■市民の寄贈品
ラジオ体操は28年に旧逓信省簡易保険局(現かんぽ生命)が国民保険体操として制定、
NHKがラジオ放送を始めた。二度改定され、51年に始まった現在のラジオ体操第1、第2は3代目。
今回レコードが見つかったラジオ体操「第3」は、終戦直後の46年4月にできた
2代目ラジオ体操の一つ。戦前の初代ラジオ体操は「軍国主義的」として連合国軍総司令部
(GHQ)に中止させられたため、女性が振り付けしたり、伴奏をワルツ調にしたりして
舞踊的な体操とし復活させた。だが、戦後の混乱期で体操どころではない国民が多く、
振りも複雑で、定着せず、47年8月に放送が打ち切られた。
同博物館によると「第3」のレコードは、10年ほど前に東北地方の郵便局を通じて届いた
市民からの寄贈品の一つ。SPレコードで「第3」と、クラシック曲が録音されている。
中央のラベルには「第3」の表記があるが、ジャケットはラジオ体操とは無関係の
江利チエミ(52年デビュー)とペギー葉山(同)の写真。最近になって博物館職員が中身に気付いた。
同博物館学芸員の井上卓朗さん(53)は「短命だったが、この体操がなければ今のラジオ体操は
生まれていない。戦後の混乱期にラジオ体操を守ろうとした人がいた証し」と話す。
レコードは同博物館で9日から開かれる「ラジオ体操80周年記念展」で展示される。
=2008/08/03付 西日本新聞朝刊= 8月3日11時12分配信 西日本新聞(東京報道部・前田徹)
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