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・東京都消費生活総合センターによれば、6月下旬からこれまでに16件の被害相談があった。
大学生がSNSに起業家希望とプロフィールに書いていたら、「君に最適な環境を紹介する」と
誘われた。カフェで会うと「一流企業に勤める人とふれあい、自分を成長させる経験を積むことが
できる」と言われた。そして、「企業の人に会うにはまずはオーダースーツが必要だ」などと
言われ、高額なスーツを購入させられたという。
また別の大学生は、SNSで知り合った知人から1日10万円稼げる話を聞いて事務所を訪れた
ところ、19万円の高額スーツ購入が条件と言われ、契約を結んだ。
東京都消費生活総合センターは「(被害にあった)皆さんはどなたも起業家になりたい、キャリア
アップしたいという方々で、人脈が広がるといった誘いを受けて高額なスーツを買わされるという
パターンです。業者は不特定多数を勧誘しているのではなく、SNSのプロフィールで起業家志望で
あることを書いた人が誘われるという傾向がある」と説明している。学生は起業家になりたくてまずは
20万円ほどのスーツを購入させられるが、いつの間にか「スーツを売ると儲かる」と誘われ、
他の人にもスーツを買わせるように指示されるという。被害者には未成年も含まれており、
最近になってこうした相談が急増したため、都では大学などに注意喚起をはじめた。
同じようなケースは神奈川県や千葉県でも相次いでいる。
神奈川県では、こうした勧誘を「営業」として学生にやらせ、50万円を売り上げさせる、という例もあった。
また、千葉県では、「自分を変えるためのビジネストレーニング」と称して、「まずは身なりから」と言って
36万円のオーダースーツを購入させたという例もある。
神奈川県のかながわ中央消費生活センターでは「起業セミナーの交流会等でマルチ商法の組織に
勧誘するケースが見受けられます。相談者の希望するような結果にはならない事例が多くなって
いますので、セールストークに惑わされず、契約する際はよく内容を確かめ、十分検討するように
しましょう」とホームページで呼びかけている。(一部略)
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