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◆経団連“課題解決に全力”
日本経団連は、企業の経営トップが参加する夏のセミナーで、経営環境は資源や
食料の高騰で厳しさを増していることから、経済界としても技術開発などを通じ
課題の解決に全力で取り組むと表明しました。
日本経団連は静岡県小山町で２５日まで２日間セミナーを開き、アピールをまとめ
ました。それによりますと、現在の企業を取り巻く環境について「資源・エネルギー・
食料価格の高騰や地球環境問題への対応、国際的な金融不安と世界経済の
減速など、景気の先行き懸念が強まっている」と指摘しました。
そのうえで、環境や価格の高騰問題では、原子力や再生可能エネルギーの利用
拡大や、産官学の連携による技術開発の強化、さらに行き過ぎた投機への監視を
強化することが重要だとしています。また、国内の農業改革を通じて農業の国際
競争力の強化と、自給率の向上などが必要だとし、日本経団連としてもこれらの
課題に全力で取り組む決意だと表明しました。
セミナーのあと記者会見した日本経団連の御手洗会長は、経営環境が厳しさを
増していることについて「かつて２度の石油危機の際、日本は技術を飛躍させ
世界経済のリーダーになった。今回のエネルギー危機でも乗り切った国が世界を
リードしてゆくだろうし、技術立国・日本はチャンスだ」と述べ、日本の経済界としては
チャンスとみて技術開発に力を入れるべきだという考えを示しました。
また、御手洗会長は、２５日発表された消費者物価指数が１．９％に達したことに
ついて「消費に与える影響は徐々に大きくなるだろうが、今回の消費者物価の
上昇は日本国内の需給がひっ迫して起きる自然なインフレではなく、資源や
エネルギー、穀物が国際市場で急騰して起きているインフレだ。政府には慎重な
経済運営をお願いしたい」と述べました。
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