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ゲーム情報誌「ファミ通」を発行するエンターブレインによると、
今年6月末で国内の販売台数はDSが約2269万台、PSPが約949万台に達する。
従来の据え置き型に比べ、「いつでもどこでもできる」のが受けている。
厚生労働省の「21世紀出生児縦断調査」では、
ゲームをする5歳児は07年に50・6%と半数を超えた。
公園のベンチ、電車、ファストフード店--。携帯ゲーム機を手にした子どもの姿は
今やどこでも見られる。神奈川県の公立小の教員は「放課後、運動場で待ち合わせして、
みんなでゲームをやっている」と苦笑する。ドッジボールをしていてもボールを
当てられ「外野」に出た途端、ゲーム機を手にする児童もいる。
「DSを持っていなくて『あっち行け』と言われた」「公園でゲーム機がないと、
通信できないと言われる」。鳥取市私立幼稚園PTA連合会が昨年行った
保護者アンケートには、こんな答えが相次いだ。
親の問題を指摘する声もある。ゲームとの付き合い方を考えさせる教育に
取り組んでいる渋谷区立中幡小の学校医、川上一恵さん(45)は
「静かだからと電車の中でゲームをさせている。雨の日にどう一緒に
遊んだらいいのかわからない、という親も増えている」と話す。
広島市の主婦(36)は昨夏、レストランで目にした4人家族の姿が忘れられない。
メニューの注文が終わるや、全員が一斉にDSの画面を開いてゲームを始めたのだ。
「それでおいしいのかな」。今も違和感は消えない。(終)