08/07/12 15:14:12 OMvufPGs0
>>625
性犯罪を罰するかどうかと、表現の問題とは基本的に関係がない。
>>643
社会規範に基づいて、あれをするな、これをするなというのは、
法律の基本的な動作の一つだ。
けれども、その社会規範というのは社会構成員の合意によって形成されるものであり、
合意は各構成員がさまざまな情報や意見を総合的に判断して、決められるものだ。
これはロールズやドゥオーキン、ミクルジョンらが指摘するところだが、
社会規範や公序良俗、社会通念と言ったものを一般に形成する過程で、
個々人はどんな価値や規範を持つかを、自由な意志で選べる状態になければならない。
ところが、もしその形成過程で、社会規範や公序良俗の観点から、
情報や意見の表現・受信自体を制限するならば、個々人が自由な判断は失われてしまう。
自由主義社会において、社会規範で自由を制限できるのは、
あくまで、その規範が各人の自由な選択と意志によって形成されているという前提が必要なのであって、
もしその形成過程自体が法的規制のもとにおかれるなら、社会規範による制限は正当化できない。
したがって、表現の自由は社会規範の埒外におかれるものでなければならないわけだ。