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・死刑囚と元牧師の女性との交流を取り上げた6月の「泉」には幾通ものご意見をいただきました。
〈理想だけで死刑囚を更生できるものではありません。向井さんが素晴らしいのは、死刑囚と
養子縁組し、体当たりで更生させようとしたことです〉
兵庫県の会社員、甲斐博志さん(45)は、元牧師の向井武子さん(69)が世間の非難を覚悟の
うえで3人を殺害した前原伸二元死刑囚(犯行時24歳)の母親となって罪と向き合わせよう
とした姿に感銘を受けたといいます。〈向井さんのような人ばかりなら、犯罪はうんと減って
いくでしょう。私も小さな親切から始めてみたいと思いました。それで向井さんのような心温かく
優しい気持ちになることができれば〉。向井さんはどんな犯罪者も必ず変われると信じていて
「人が人を信じようとする気持ちを顧みない死刑は残酷だ」と話しておられました。
〈死刑では、遺族は怒りや悲しみをぶつける対象がなくなり、やり場のない心を抱えて苦しむのでは〉
大阪府の高校教師、牧口誠司さん(46)はメールで、死刑への疑問を投げかけました。
そして、遺族らの傷心をケアする仕組みや制度の不備こそが問題とし、〈国家であれ、人を殺しては
いけないという原則を貫くことが、憎しみの連鎖を断ち切るカギではないでしょうか〉と指摘します。
一方で、内閣府が2004年に行った世論調査では、死刑を支持する人の割合は81%にも
上りました。先日も、鳩山法相を「死に神」と皮肉った新聞コラムに批判が殺到したといいます。
〈遺族は、加害者が生きていたら納得しない。大方の日本人の社会通念ではないか。8割という
数字はそれを裏づけている〉そう指摘する検察OBの弁護士によると、検事時代、犠牲者1人の
殺人事件で死刑を求刑するのは極めて困難でした。最高裁が1983年に示した九つの死刑
選択基準、いわゆる「永山基準」では被害者数がとりわけ重視されたからです。
〈今は遺族感情が重視されるようになり、被害者1人でも極刑があり得る。世界の潮流は死刑廃止に
向かっているかもしれないが、日本の風土は違う〉と強調します。(抜粋)
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