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・コネ、カネなしなら減点も―。教員採用試験をめぐる汚職事件の捜査が進むにつれ、
試験制度が完全に形骸化し、口利きとわいろにむしばまれていた実態が明らかになってきた。
二〇〇八年度の小学校教員採用試験における不正の手口はこうだ。
当時、県教委義務教育課の人事班の総括だった江藤勝由容疑者(52)は一次試験の終了後、
採点結果を集計した成績一覧表を作成。これを上層部に提出すると、口利きなどによって、
不正工作を依頼されている受験生に「印」が付き、江藤容疑者の手元に一覧表が戻ってくる。
同年度、不正工作を依頼されていたのは二十人前後。江藤容疑者は「印」が付いた人物の得点を
加点し、合格できるよう便宜を図っていたという。
一次、二次の両試験でそれぞれ十五人ほどが加点を受けたとみられる。特に、試験の出来が
悪かった数人は一次、二次の両試験で加点を受けた。江藤容疑者は「加点によって、実際には
合格していたはずの十人ほどを不合格にした」と話しているらしい。
改ざんはこれだけにとどまらない。「加点ばかりすると、不自然に平均点が上がり、怪しまれる」
として、依頼を受けていない受験者の得点を減点したケースもある。
前年度の試験でも同じような構図で不正が行われた可能性が高く、この試験をめぐり収賄容疑で
逮捕された当時の県教委参事兼教育審議監で由布市教育長の二宮政人容疑者(61)は、
江藤容疑者に十数人の具体的な名前を挙げ、合格させるよう指示したという。試験は一次、
二次合わせて千点満点で、五十点以上の水増しを受けた受験生もおり、江藤容疑者は
「(指示があれば)零点(の項目)でも加点した」と話しているという。
関係者は「何でもあり。めちゃくちゃだ。試験制度が全く機能していない」と憤る。江藤容疑者が
作成した〇八年度試験の成績一覧表をチェックする立場にあった三人の上司は「全く聞いたことの
ない話だ」と、いずれも関与を否定している。
県警捜査二課と大分中央、佐伯両署の合同捜査本部は六日、捜査員約二十五人を動員し、
県教委の教育審議監室や由布市の教育長室などを家宅捜索した。(一部略)
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