08/07/05 22:08:18 0
◆<中国>石炭高騰で大規模な計画停電 五輪開催地へ供給優先
中国の電力各社が、需要最盛期の9月にかけ、大規模な計画停電を実施する。国際的な
エネルギー価格の高騰で国内の石炭市況が跳ね上がり、燃料の調達難から一部の火力
発電所が運転停止に追い込まれているためだ。中国政府は、五輪開催地の北京、天津
などへの供給を優先し、国際的な影響を極力避ける意向だが、日本企業の工場が集まる
沿海部では操業短縮を求める動きが出始めており、生産活動への打撃は必至だ。
中国の電力業界関係者によると、今夏の電力不足規模は最大1800万キロワットで、
日本の東北電力1社分に相当する見込み。発電所の新設が相次いだ06、07年は不足
量が1300万~1000万キロワットまで緩和されたが、今年は「停電が社会問題化した
04~05年に匹敵する深刻な状況」(関係者)になる。
標準的な国内炭価格は、07年の1トン=480~550元(1元=約15円)から、今年は
700元前後に急騰。中国政府が、事故の相次ぐ小規模炭鉱を次々閉鎖してきたことも
重なり、内陸の産炭地から遠い広東省などでは同900元前後まで上昇している。
中国では、電力供給の9割を火力発電が占め、そのほぼ全量が石炭火力。政府は電気
料金を低価格に統制しているため、発電量が増えるほど電力会社の損失が膨らむ。国営
電力5社は、昨年までの黒字から、今年第1四半期(1~3月)には計27億元の赤字に
転じた。燃料在庫の減少で運転を止めた発電所は5月末段階で計600万キロワット超に
達し、その後も沿海部を中心に運転停止が広がっている。
従来、広東など周辺省に150万キロワットの余剰電力を供給してきた四川省も、5月の
大地震で電力設備が倒壊し、逆に省外から電力を調達する必要に迫られたことも響いた。
停電は一般家庭も対象で、地区ごとに異なる方法で実施される。山東省青島市では
6月初旬、市政府が企業ごとに輪番での操業停止や操業短縮などを指示。上海市など
でも9月下旬まで輪番操業停止が指示される見通しだ。
>>>URLリンク(www.excite.co.jp)