08/07/04 22:42:12 NN4fjbQj0
>>375のつづき
すべてを手に入れるには?
登場人物ラインナップを見てわかっていただけただろうか?共通項は、子供も含めて「すべてを手に入れた女」という点である。
仕事でかなりの名を成し、しかるのちに子供も持つという女たちである。この人物設定が「JJ]「VERY」「STORY」を擁する
光文社系女性誌との違いである。人生の順番が、ちがう。もし自己実現や成功を人生の必須要件とするなら、この順番を踏む
のがほぼ唯一無二の得策であり、「VERY」や「STORY」が主婦に勧めるように「子育てが一段落してから自分育てをしよう」
など、不確実すぎてありえない。じっさいの話、ありえない。けれど、この「成功したのち子供を持つ」という生き方が実は、
最もハードルが高いのである。ぶっちゃけた話、「FRaU」の現在のような「女道三十代デビュー」には、ほとんど不可能に近い
ほどのハードルの高さでは?そうなるには、そのはるか前から計画的な自分育てと人生ヴィジョンが必要だったのである。
---女性誌が「ライフスタイル」として見せるのは、生き方の「ヴァリエーション」では決してなく、何でも持っている一人の人が
えらい、と「加算合計スコア」の高い人をほめるやり方である。そういう人を集めると、すごいが、話が似すぎている。一人
一人見ればもちろんいい話なのだが、ヴァリエーションのない世界というのは、人間が棲息するには苦しい。アイテムは
増やされ続け、手放す勇気は、誰も教えてくれない。そして人の焦燥と不安ほど、商業的に利用価値のあるものもない。
株価だってそれで簡単に動いてしまう。出産リミットを意識しはじめた女性ほど、その不安を商業利用できるものはない。
そのうえ、女性は、産む性であるがゆえの、市場の拡大性を内に秘めている。出産は女性のみならず、子供市場、教育市場
孫が可愛い祖父母市場をも創出するからだ。これは大きい。しかし、商業フロンティアってものはいつまでもあるのだろうか?
(モテたい理由 赤坂真理)より引用