08/07/04 15:38:09 0
世界遺産の合掌造り集落で知られる岐阜県の白川村と、飛騨市の境。標高500メー
トル以上はあるこの地域に東海北陸道の飛騨トンネルが完成した。
冬は豪雪に閉ざされる「交通の難所」にできた初のトンネル。5日の開通を前に、
11年にわたる国内屈指の難工事と格闘した技術者らとトンネルを走った。
名古屋から東海北陸道で約2時間。山あいに飛騨トンネルの入り口が見えてきた。
直径約13メートル、片側1車線。中日本高速道路会社で工事総指揮にあたる寺田光太郎
さん(59)が「ここで掘削機が動かなくなった」「貫通地点はここ」と、懐かしそう
に数々の思い出を語ってくれた。10年余りかけて掘り進んだ10・7キロのトンネル
を、10分ほどで白川村側に走り抜けた。「兵(つわもの)どもが夢の跡、ですね」。
寺田さんがそうつぶやいた。
「まさに水との格闘。掘削した壁面が滝のようだった」。2002年から3年半、
籾糠(もみぬか)山(1744メートル)のトンネル工事で工事長を務めた川北眞嗣さん
(45)は、岩盤の無数の割れ目から噴き出す水に掘削機が何度も立ち往生した経験が
ある。
作業員がずぶぬれになって、岩盤に水抜きの穴をドリルで開ける。水温11度のわき
水は毎分12トン、ドラム缶60本分。土砂崩落も重なり、4か月の間、一歩も進めな
いこともあった。
(続く)
■ソース(読売新聞)(広中正則)
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※写真 大量のわき水に悩まされたトンネル工事(2003年1月、中日本高速道路会社
提供)
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開通を待つばかりの飛騨トンネル(飛騨市側で)
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