08/06/25 12:25:30 Dt69PGYF0
(>>576>>620>>659のつづき)
V航空の対応に疑問を持ったY氏は帰国後,同航空日本支社に問い合わせた。AEDを使用しなかった
ことについては,「心臓病の患者のみに用いると思っていた。」,客室乗務員が手伝わなかったこと
に対しては「心肺蘇生法を学んでいても躊躇してしまい手が出せなかった。」と返答があった。
心肺蘇生の経験について「ただただ怖かった。野次馬の罵声と圧力の怖さは一生忘れないと思う。
そして自分一人しかいない状況での救護活動がどんなに大変なものかも分かった。」との感想を抱い
たY氏はこの一件以来,中年男性をはじめとする日本人そのものに「この人も野次馬のようなことをす
るんだろうな。」「冷やかしを好むんだろうな。」などと不信感を抱くようになり,孤立感も感じて
笑うことが少なくなった。
Y氏は大衆居酒屋などの多数の見知らぬ中年男性が集まる場所などで過呼吸症状が出るようになり,
食事は女性同士で個室のある飲食店へ行くことが多くなった。またシャッター音が怖くなり,
携帯電話に付いているカメラが使えなくなってしまった。救命救急に対する熱意も消失してしまい,
指導員として参加していた救命講習にも参加しなくなった。さらには蘇生した時の状況が繰り返し
思い浮かんでしまい,物事に集中出来なくなっていた。(つづく)