08/06/23 15:25:36 0
(>>1のつづき)
常時ならば各メーカーが他社のシェアを奪おうとしのぎを削るのはもちろん、「撤退した
三菱電機のユーザーをどう取り込んでいくのか」(山崎耕司・NECモバイルターミナル
事業本部長)が08年夏商戦の焦点になっていただろう。しかし、今年の夏はそうもいかなく
なった。なぜならば、米アップルの「iPhone 3G」という“黒船”が日本に上陸するからだ。
「iPhone 3G」は高速通信が可能な第3世代携帯電話に対応。日本ではソフトバンクモバイルが
7月11日に発売する。タッチスクリーン方式3.5型ワイド液晶ディスプレイや200万画素のカメラ、
GPS機能などを備える。携帯オーディオ「iPod」の流れをくむ端末ということで発売前から
注目度も高い。
米国での価格は16GBのフラッシュメモリ搭載モデルが299ドル、8GB搭載モデルで199ドル。
日本での価格は未定だが、ある国内携帯電話メーカーの担当者は「仮に米国と同じになれば
5万円以上する国内メーカーの端末と比べて価格競争力が高い。発売時期も各社の
夏モデルが出始める頃にぶつかるため、どれだけシェアを食われるか」と戦々恐々だ。
その一方「日本でそれほどシェアを獲得できるとは思えない」(山崎事業本部長)との声も。
シャープの長谷川常務は「iPhoneには日本のケータイが搭載するワンセグや電子マネーなどの
機能がない。また、日本にはメール文化があり、メールが使いやすいかが携帯を選ぶポイントに
なっている。日本のユーザーにとってiPhoneがどのくらい使いやすいかはわからない」と指摘する。
国内の端末メーカーは“黒船”のiPhone上陸を警戒しながらも「新しい端末ということで
話題になり、市場が盛り上がる効果があるのではないか」(長谷川常務)と期待する。契約者数が
1億人を突破し、市場が飽和しつつあると言われる携帯電話だが、08年夏のケータイ商戦は
国内のみならず国外のプレーヤーも参加し、いつにも増して熱い戦いが繰り広げられそうだ。
(以上、一部略)