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校外教室割れる賛否 授業妨害続く福岡の中学 「正常化への第一歩」 「生徒切り捨てでは」
福岡県田川郡内の町立中学で昨年から一部生徒による授業妨害が続く問題をめぐり、
町は学校の外に問題がある生徒を指導する「サポート教室」を開設し、18日、報道陣に公開した。
こうした校外教室は同県内初で、全国でも異例。保護者からは「正常化への第一歩」と
評価の声が上がる一方、「問題生徒の切り捨てでは」との意見も出ている。学校側は
「ほかの多数の生徒の学ぶ権利を守りつつ、問題がある生徒の生活態度や学力の向上も図れる」
と強調するが、実質的な隔離措置を疑問視する専門家もいる。 (田川支局・河合仁志)
この中学では昨年10月ごろから、一部の生徒による悪質な授業妨害が続発。
3月には校長室で暴れた生徒2人が暴力行為法違反(集団的器物損壊)容疑で逮捕され、
町議会に調査特別委員会が設置される事態に至った。
荒れた学校をどう再生させるか。学校側は4月から、複数教員による指導や家庭訪問などを試みた。
しかし、一部の生徒が授業中、校内をうろついたり教室で騒いだりして、ほかの生徒が
授業に集中できない状況が今も続いているという。
ある学校関係者は「家庭訪問で保護者に協力を呼び掛けたが、あまり効果はない。
現状での生徒指導はもう限界。学校はお手上げと言われても仕方がない」と吐露する。
そうした中、「苦肉の策」(学校関係者)として浮上したのが、サポート教室だった。
問題行動を3日間続けた生徒を出席停止とし、保護者の同意を得て教室に通わせる。
生徒は教室に来れば出席扱いとされ、2週間ごとに開かれる運営委員会で
態度が改善したと認められれば学校へ戻れる。
町は設置予算に約410万円を計上。教室は16日に開設され、生徒が来ればいつでも
対応できる状態という。(続く)
=2008/06/19付 西日本新聞朝刊=
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