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・07年の全国の自殺者は3万3093人で、10年連続で3万人を超えたことが警察庁の
まとめで分かった。前年比938人(2.9%)の増で、03年(3万4427人)に次いで多く、
依然歯止めがかかっていない。年代別の対前年増加率は、60歳以上の高齢者
(1万2107人)が8.9%と最も高く、次いで30代(4767人)の6.0%の順だった。
両世代は統計を取り始めた78年以降、人数も最多だった。
▽50代7046人(前年比2.8%減)▽40代5096人(1.8%増)▽20代3309人
(同2.5%減)▽19歳以下548人(同12.0%減)。19歳以下では、未就学児童は
ゼロだったが、小学生8人、中学生51人、高校生215人が含まれている。
原因・動機については、昨年、遺書などから特定できた場合のみ計54の選択肢の中から
三つまで複数計上する方式に改めた。特定した2万3209人のうち、最も多いのは
「病気の悩み(うつ病)」(6060人)で、次が「身体の病気の悩み」(5240人)と、
健康問題を苦にしての自殺が多い。昨年から選択肢に盛り込んだ「いじめ自殺」は
19歳以下で10人。
60歳以上で原因を特定できた8451人では、「身体の病気の悩み」3644人、うつ病
2070人に次いで▽生活苦371人▽多重債務366人▽介護・看病疲れ153人など
高齢社会の課題も浮き彫りになった。
30代で特定できた3366人では、うつ病996人、「病気の悩み(統合失調症)」346人の
ほか▽多重債務341人▽仕事疲れ171人▽職場の人間関係144人が目立った。
自殺問題に取り組むNPO法人「自殺対策支援センター ライフリンク」の清水康之代表の話
増加している60歳以上と30代のいずれも仕事がらみの問題がきっかけとなる自殺が
目立つと実感している。60歳以上であれば仕事に就けない不安、「就職氷河期」を経験した
30代は職場での過労の問題などを抱えている。うつ病による自殺が目立つが、なぜうつに
なるかを解明し、対策を講じていくことが必要だ。(一部略)
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