08/06/19 02:54:41 0
(>>1のつづき)
美容学校2年のあずささん(19)もお金をためるため同店に。「美容師になっても2、3年は
見習い。お給料が安くてやっていけないので、今のうちにためておかないと」。来春の卒業までに
「少なくとも120万~130万円はためたい」。他に居酒屋のアルバイトもしているが「テスト前
などは集中して勉強するので、シフト制の居酒屋よりキャバクラの方が時間の融通が利く」と話す。
ゆきのさん(18)は実践女子大1年。「ドラマを見て、夜の仕事に興味があったし、時給が
いいからやってみたいと思っていた」。なぜそんなにお金が欲しいのと聞くと「1人暮らしがしたい」。
どうして、と重ねて問うと「父とうまくいってなくて……」とポツポツ話し始めた。
父は普通の会社員、母親は中2の時に亡くした。幼いころから、父は浮気をして母に暴力を
振るい、母はゆきのさんにあたったという。ゆきのさんは、両親の機嫌を損ねないよう「人に
気を使って生きてきた」と話す。最近、父に思いを告げ「少し分かってもらえたので、自宅に
いてもいいかな」と思っているそうだ。
「キャバクラ嬢になりたい若者が増えたからといって、たるんでいるとか、性意識が緩いとか
いう問題ではない。社会が生み出しているんです」と三浦さんは指摘する。「長期的要因としては
60年代から続く性意識の解放と、その日楽しければいいという現状享楽志向が土壌にある」
この傾向を後押ししたのがバブルの崩壊だ。「雇用環境が悪化し、正社員にはなれない。
まして、多くの女の子が望むおしゃれなOLの仕事など、地方ではほとんどない。唯一、求人が
増えているのは福祉の仕事だが、厳しい割には給料が安い。雇用環境が悪いので辞める人も多い」
「しかし一方で、Z世代は上の世代である団塊ジュニアが、正社員になれず苦労している姿や、
リストラされた親たちを見て育った。フリーターやニートはよくないという意識がかなりある。
しかし、男性や会社、社会には頼れないと察知し、将来に向け計画的に生きていかなければ
ならないと気づいたわけです」(>>3-10につづく)