08/06/15 08:54:42 0
<ブームの主役「プレカリアート」の悲惨な現実>
時ならぬブーム。プロレタリア文学の代表作として知られる小林多喜二の「蟹工船」がバ
カ売れしている。約80年も前に書かれたこの作品がなぜ今、注目を集めているのか。
(略)
池袋と新宿のネットカフェ周辺で、フリーターらしき若者に「蟹工船」を読んだか聞いてみた。
30人近くに声をかけた結果、「読んだ」と答えたのは2人。
「話題になっているから読んでみた。共感したのは“末端の労働者の1人や2人が死んで
も丸ビルの重役には関係がない”ってとこ。丸ビルって今でもあるからスゲーッて思った」(20代男性)
うーん。それは作品に対する共感とはちょっと違うような……。
マンガで読んだという30代男性はこう話す。
「僕らが安い賃金で働いた分だけ、グッドウィルの折口とか上の人たちが大もうけする構
図は蟹工船の時代と変わらない。40代、50代になってもこんな生活が続くかと思うと絶
望的になってくる。正社員になりたい気持ちはある。でもバイトを休んだら生きていけない
から採用面接を受ける時間がない」
日雇いバイトで1日働いて5000~8000円。月収は13万円に届くかどうか。3日も仕
事にあぶれると、ネットカフェの宿泊代にも困ってしまう。
(略)内閣府の調査では今やフリーターの数は400万人以上。派遣や請負を含めた非
正規雇用者は労働者全体の約3分の1にのぼる。
もっとも、正社員といえどウカウカしていられない。経団連はこの期に及んで「ホワイトカラー
エグゼンプション」を復活させようと画策しているし、「蟹工船」を読んで身につまされるサ
ラリーマンは少なくないはず。プレカリアートの惨状は決して他人事ではないのだ。 (抜粋引用)
URLリンク(gendai.net)
<関連> PDFファイル版マンガ「蟹工船」 URLリンク(www.takiji-library.jp)