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四川大地震で何かが変わったのか
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5月12日に中国・四川省でM8の大地震が発生した。米国の観測所はM7.9と発表したが、中国当局が後日M8と訂正した。
10万人にも及ぼうという死亡者や1000万人以上の被災者に心から哀悼とお見舞いの言葉を申し上げたい。
現地入りしたテレビ局ががれきに埋もれ動けなくなった男性のために電話を貸し、妻に電話をしたその男性は「君と会えて良かった」と話し、
その後、絶命したシーンは日本でも大きく報じられた。また、国営新華社通信が配信した記事には、倒壊し建物の中で母親が
四つんばいの格好で赤ん坊を守ったまま絶命。手にした携帯電話には「赤ちゃん、もし生き伸びてくれているのなら、
私があなたを愛していたことを絶対忘れないで…」というメッセージが残っていた、というものがあった。こんな話を見たり聞いたりしたら、
普通の人間は涙腺が緩んでしまうだろうし、「何とか助けられなかったのか」と世の不条理さを思うことだろう。それは私とて同じだ。
だが、大地震の深刻な被害と被災者を思い遣ることや、復旧のために惜しみない援助をすることと、北京五輪が抱えている様々な問題に
目を配ることは全く別次元の問題である。にもかかわらず、わが国ではその両者が混同され、いつの間にかチベット問題や
ダルフール問題をはじめとする北京五輪の暗い影への言及が見られなくなってしまったのは残念と言うしかない。
地震の直後、カンヌ映画祭で女優のシャロン・ストーンがチベット問題と地震を結びつけ、「報いだ」と言ったと中国で報じられ、
メディアやネットからの攻撃に晒(さら)されている。30の中国メディアが「シャロン・ストーンを永久に排除する」と非難声明を出し、
上海映画祭実行委員会もこれに続いた。
発言の一部だけを意図的に取り上げた報道が原因とはいえ、罪のない一般人の命を軽んじる発言はいかなる形でも許されない。
だが、その後の中国の対応を見ると、地震や反中国の人々の心ない発言に苦しむ被害者の立場にわが身を置くことで、
チベット問題の加害者としての立場を希薄にしようという、有り体に申せば、政治利用しているようないやらしさを感じているのは私だけではないと思う。
>>2-10辺りに続く