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高い殺傷力、販売規制弱く 凶器の「ダガーナイフ」
秋葉原の無差別殺傷事件で凶器に使われた「ダガーナイフ」。両刃で殺傷能力が高いが、ほかのナイフと
同様「販売規制はないに等しい」(刃物販売業者)のが実情。テレビゲームの武器としても頻繁に登場、
ゲーム好きの面を見せる加藤智大かとう・ともひろ容疑者(25)をひきつけた可能性もある。
ナイフなどの販売業者によると、正当な理由のないダガーナイフなど刃物の携帯は銃刀法で禁じられているが、
購入に関する取り決めは、業者の自主判断に委ねられているのが実情という。
自主規制の動きは一九九八年、栃木県で中学教諭が生徒にナイフで刺殺された事件などを受け強まったが、
刃物店の同業組合に加入しないマニア向け護身具ショップには適用されない。栃木の事件で使われた
バタフライナイフは全国で「有害玩具類」に指定されたが、今でもネット通販で簡単に購入可能だ。
あるナイフショップ店員は「十八歳未満にはナイフは売らないが、成人には観賞用に使うと信じて売っている」。
「堺刃物商工業協同組合連合会」(大阪)の味岡知行あじおか・ともゆき専務理事は「最後は購入者のモラルに
頼らざるを得ない」と強調する。
ダガーナイフは、有名なゲームソフト「ドラゴンクエスト」などにも「アイテム」として登場。
専門誌「ナイフマガジン」の稲葉博昭いなば・ひろあき編集長は「青少年に刃物の恐ろしさをもっと教え、
きちんとした認識を備えさせる必要がある」と語った。
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