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子供たちのための公園が“猛煙”スポットになっている。
路上喫煙を禁止する条例の反動で、愛煙家の「一極集中」が強まっているためだ。自治体へは住民からの苦情が絶えない。(堀江優美子)
全国の先陣を切って2002年、罰則付きの路上喫煙禁止条例を施行した東京都千代田区。
だが、区の担当者の顔色はさえない。「厳しくするだけではだめなんですね。歩きたばこやポイ捨ては確かに減ったのですが……」。
今年初め、57か所の区立公園を調査したところ、「喫煙者のたまり場になっている」とのデータが出たのだ。
調査報告書によると、公園を喫煙目的で訪れた人が利用者の6割を超えたケースが、57か所中20か所を占めた。
さらに昼から夕方までの時間帯に限ると、7割を超す公園が続出。最高では麹町と九段北の2か所で利用者の9割が喫煙目的だった。
日本人の喫煙率は約3割だから、いかに公園に喫煙者が集中しているかがわかる。
皇居にほど近いオフィス街にある麹町の公園は、喫煙者の社交場のようだった。
ベンチや木陰に男性たちが集まり、プハ~と紫煙を吐き出している。一服した後はすぐに立ち去るが、次から次に誰かが
やってきて延々と煙を立ちのぼらせている。
得意先回りの途中という会社員男性(60)は「この公園は貴重な喫煙場所の一つです。
私の場合、行き先ごとに喫煙スポットが頭に入ってますから」と話した。
「一日に何回も来ますね」と話す男性(45)は、公園そばの会社に勤めている。社内は全面禁煙のため、
外で喫煙するしかないのだという。
この公園の名は「こどもの広場」。「ここは子供の姿も見えないから、いいかなと思って」と罪悪感もにじませる。
(続く)
(2008年6月7日14時37分 読売新聞)
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