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★極北、イヌイット以前に「巨人」いた 毛髪で伝説裏づけ
・極北地域に最初に移住した人種は、現代のイヌイット(エスキモー)などと異なることが
わかった。コペンハーゲン大などの研究チームがグリーンランドの遺跡から見つかった
毛髪のDNAを調べた。イヌイットの間には大昔、先に住んでいた巨人を祖先が追い出したとの
伝説があり、これと符合する。米科学誌サイエンス(電子版)に発表した。
グリーンランドやアラスカの極北地域には約4千年前までには東アジアから人類が移住して
いたことが確認されている。これまでは極北に住んだ最初の人類がイヌイットの祖先だと
考えられてきたが、現代のイヌイットにつながる、鯨を食べる文化が起こったのは約千年前で、
矛盾があった。
研究チームは、グリーンランドの約3千年前の居住地跡から見つかった凍結した人の
毛髪から母方の祖先をたどれるミトコンドリアDNAを調べた。その結果、遺伝子は現代の
イヌイットやアメリカ先住民とは異なり、シベリアやベーリング海峡の周辺の住民と
似通っていた。
イヌイットの間には「極北地域にはツニートと呼ばれる心の優しい巨人が住んでいた。
だが我々の祖先を見たら、目から血を流して逃げた」という伝説がある。国立民族学博物館の
岸上伸啓教授は「アジアからの移住が数回起こり、先住民を駆逐することで文化ががらりと
変わったのではないか」と話している。
URLリンク(www.asahi.com)
※画像:グリーンランドの遺跡から出土した約3千年前の「先住民」の毛髪
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