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朝鮮半島有事の際、米国が在日米軍基地を日本側と事前協議せずに使用できることを記した
日米間の密約「朝鮮有事議事録」の公文書が米ミシガン大学フォード大統領図書館で見つかった。
関連する米公文書から同密約の存在は確実視されていたが、全文が明らかになったのは初めて。
日本政府は密約の存在を一貫して否定している。
藤山愛一郎外相(当時)とマッカーサー駐日米大使(同)との間で署名された60年6月23日付の議事録。
ニクソン政権末期の74年、朝鮮有事の際の在日米軍基地使用に関する米政権内の議論を記したメモランダム
(覚書)に添付する形で保存されていた。
フォード政権への引き継ぎ資料とみられる。
秘密扱いだったが、05年3月に機密指定を解除された。名古屋大大学院の春名幹男教授(国際報道論)が
今年2月末に大統領図書館で入手した。
議事録は、当日に開かれた日米安保協議委員会準備会合で両氏が述べた声明を2ページにわたって記録。
藤山氏は「在韓国連軍部隊に対する攻撃によって生じる緊急事態における例外的措置」について
「岸首相(当時)から権限を与えられた」としたうえで「直ちに着手することが必要とされるような軍事作戦のため、
日本における施設及び地域を使用してもよい」との「日本政府の見解」を述べ、両氏が署名した形になっている。
74年のメモランダムは、同議事録の内容を「朝鮮有事の際、日本政府との事前協議なしに在日米軍が軍事作戦に
着手することを容認するもの」と説明したうえで議事録全文を添付。
同議事録の延長を日本側から取り付けるべきか、検討している。
藤山氏とマッカーサー氏は同議事録に署名した60年6月23日に東京都内の外相公邸で新安保条約の批准書を交換。
同日、岸首相は辞意を表明した。春名教授は「岸首相の辞意表明直前に、まさに駆け込みで密約を結んだのだろう」
と分析している。密約の全文は今月発売の月刊「文芸春秋」に掲載される。 (塚本和人)(以下略)
朝日新聞 政治 2008年06月04日03時03分
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