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・東京都内でたばこのポイ捨てに起因する爆発や火災が相次いでいる。ポイ捨てが原因の
火災は昨年1年間に都内で280件発生。オフィス街ではビルに取り残された人が煙に
巻かれて負傷する火災も発生し、東京消防庁は「無意識のポイ捨てが大惨事につながる
ことを知ってほしい」と呼び掛けている。
サラリーマンやOLらが行き交う新橋で3月27日昼前、突然、「ドーン」という爆発音が
鳴り響くと同時に、自販機から炎と黒煙が上がった。火は約30分後に消し止められたが、
ひしゃげた状態で開いた自販機の扉が、衝撃の大きさを物語っていた。オフィス街の
爆発騒ぎに、警視庁からもテロ担当の捜査員が駆けつけるなど、現場は一時騒然となった。
ところが、消火活動を終えた消防隊が自販機の裏側をのぞき込むと、無造作に投げ捨て
られたゴミの山が燃えた状態で見つかった。現場に発火装置などは見あたらなかった
ことから、懸念されたテロの可能性はなくなり、警視庁と東京消防庁ではポイ捨ての
たばこがゴミの山に引火したとみている。
また、昨年10月17日に中央区京橋で発生した火災は当初、全焼した電器店の1階倉庫が
火元とみられていたが、その後の調べで、電器店と隣のオフィスビルとの間にたまっていた
ゴミにたばこの火が引火したとみられることが判明。付近からは、たばこの吸い殻も
多く見つかった。ビルの9階にいた男女13人が一時取り残され、はしご車で救出された。
消防隊員2人が顔にやけどを負ったほか、女性会社員4人と通行人1人も煙を吸って
病院に運ばれた。
東京消防庁によると、平成19年中のたばこが原因の火災は933件で、出火原因では
放火に次いで多い。ポイ捨て火災は、15年282件▽16年367件▽17年290件
▽18年222件▽19年280件-と300件前後で推移。大半が道路上のゴミが燃える
などのぼやで済んでいるが、19年は14人が負傷したほか、16年には2人が死亡している。
路上やビルの谷間にゴミがたまっていると、吸い殻も捨てていいと考えてしまう人が多く、
火だねをしっかり消さずに捨てる人も目立つという。(一部略)
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