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義歯の金・銀…火葬後の金属財源化 福岡市、今年度から
火葬の後に残る、義歯などに使われていた貴金属を回収・換金して財源に組み入れる制度を、
福岡市が今年度から導入した。これまでは業者が換金し収益を得ることが認められていた。
市によると、一部自治体に先行事例はあるが、珍しい。ただ、遺族感情に配慮して同様の制度を
廃止した自治体もあり、葬送の専門家の間には慎重な対応を求める声もある。
火葬後の遺灰には歯の治療で使われた金や銀、パラジウムなど貴金属が残っている。
福岡市では、遺灰の運搬・処理は指名競争入札を行い、業者と年間契約を結んでいる。
これまで貴金属は業者が独自に回収。売却して収益を得てもよかった。が、
今年度から売却した利益を市に納めることを義務づけた。
市内唯一の公営火葬場、市葬祭場(南区)で昨年度に火葬された遺体は8742体。遺灰処理の
委託費用は約28万円だった。これまで業者は金属の収益を見込んで実際の作業費用より安く
落札していたとみられる。このため、新制度になった今年度の入札以降は貴金属分の埋め合わせで
落札額が高くなる可能性があるという。
市の担当者は「委託費用が値上がりすると、市にとって貴金属と差し引きしてどの程度の
プラスがあるのかわからないが、収入増につなげられれば」と話す。
(以下>>2以降につずく)
朝日新聞 asahi.com(2008年05月25日14時06分)
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