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・「ナカムラが俺の犬を食った」―スコットランド・プレミアリーグ、セルティックの中村俊輔選手に
対するこうした「人種差的別発言」が蔓延しているようだ。
「ナカムラが俺の犬を食った。ナカムラが俺の犬を食った。彼は俺の犬を薄切りにして、さいの目に
切って、鍋に入れたんだぜ。ナカムラが俺の犬を食った」
こんな歌をスタジアムで大合唱するファンを映した動画がYouTubeにアップされたのは4月下旬。
セルティックのライバルチーム・レンジャーズのサポーターが歌っていると見られ、この
動画のほかにも、レンジャーズファンが「ナカムラが俺の犬を食った」と書いた巨大横断幕を
掲げる場面もアップされている。
「ナカムラが俺の犬を食った」は、アジアの一部の地域で犬を食べる文化があることを指していると
思われ、アジア人を中傷する言葉であることは明らかだ。
動画のコメント欄には、「日本人は犬を食べないぞ」「スコットランドは恥を知るべき」といった批判の
声が多く上がっている。
また、英大衆紙「ニュース・オブ・ザ・ワールド」は以下のように報じている。
4月16日に行われたセルティック対レンジャーズ戦で、レンジャーズサポーターが、中村選手の
写真と「ナカムラが俺の犬を食った」と書き込まれたTシャツを着用。警備に当たっていた警官が
Tシャツを脱ぐように注意した。しかし、これに従わなかったことから、Tのシャツ没収と退場を命じた。
ヨーロッパでは、サッカーをめぐる人種差別が深刻化しており、06年11月には仏リーグのサポーターが
人種差別発言をしたため暴力沙汰に発展。サポーターが警官に射殺され、大きな問題になった。
08年1月にUEFAの公式サイトに掲載された記事で「日本人選手がヨーロッパに来ることは難しい。
時には、スコットランドではないけれども、イタリアでは人種差別がある。ヨーロッパで成功する日本人
選手がほとんどいないのはこのためなのだろう」と「人種差別」を批判していた中村選手。残念ながら、
差別的な大合唱や横断幕でのアピールは、スコットランドを含む欧州で露骨に蔓延している。(一部略)
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