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伊那市は20日、公金を着服したとして同市長谷総合支所建設課の池上将人主事(30)を同日付で懲戒免職に、
理事者を含む8人に減給などの懲戒処分を行ったと発表した。
池上主事は、市など公的団体でつくる三峰川サマーピクニック実行委員会の事務局を担当する中で、
剰余金など約300万円を着服していた。
着服金は19日までに本人から全額弁済されており、市は「本人に対して厳しい処分をしており、
全額返還しているので、刑事告訴することは考えていない」としている。
市によると、池上主事は2006、07年度に長谷総合支所建設水道課で事務局を担当。
06年8月21日から08年4月11日までの間、
同実行委員会の預金通帳と印鑑を使って実行委員会名義の口座から引き出したり、
協賛金などの現金収入を口座に入れずに、総額で42件、299万9232円を着服していた。
実行委員会の監査委員が年1回、決算時に監査をした際には、本物の通帳を見せず、
パソコンで残高などを改ざんした偽の通帳のコピーを見せてすり抜けていた。
今月12日、今年度の第1回実行委員会の事前打ち合わせをした際、
長谷総合支所建設課長が通帳に不自然な内容を見つけ、公金着服が発覚した。
池上主事は、1996年度に旧長谷村役場に就職。
行政書士や土地家屋調査士といった資格取得に関する教材などを次々と購入し、
04年度までに7、8件、総額400万円に上った。
この支払いが困難となったことから公金の着服を企て、着服金は、これら教材費の支払いに充てていたという。
市は、通帳と印鑑を別々の職員が保管する原則が守られておらず、管理監督も不十分だったなどと説明。
今後は市で会計事務を預かる団体を洗い出し、公金取り扱いの実態を総点検した上で、
事務処理体制の見直しや職員の意識改革など再発防止の徹底を図る方針。
記者会見で小坂樫男市長は「このような不祥事を起こし、関係団体や市民にご心配をお掛けし、申し訳ない」と謝罪し、
「今後、このようなことが起きないよう職員の意識改革にも努めたい」とした。
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