08/05/21 20:15:25 0
中国内陸部の四川省を震源とする大地震で、日本から派遣された国際緊急援助隊の医療チームが21日、
活動を始めましたが、日中間の調整がつかないため活動の拠点が定まらず、
けが人の治療に当たることができない事態になっています。
医師や看護師、薬剤師など23人からなる医療チームは、日本時間の21日正午前、
四川省の中心都市・成都にある「成都市第一人民病院」を訪れ、被災したけが人の治療の様子などを視察しました。
この病院は、ベッド数500の、成都市内でも有数の医療機関で、これまでに345人のけが人が運ばれ、
このうち3分の2にあたる225人が入院したということです。
地震で骨折した患者が多く、整形外科では廊下にベッドを置いて治療に当たっています。
病院側は、医師の不足などで手術を待っている患者が20人以上いるとして、日本の医療チームに協力を要請しています。
これに対し、田尻和宏団長は「わたしたちが得意とする分野は、現場にできるだけ近く、
医療設備も整っていない所での医療だ」として、あくまでも被害の大きい地域での活動を要請しています。
医療チームの選定にあたったJICA・国際協力機構も、緊急の外科手術や感染症、
いわゆるクラッシュ症候群の治療に必要な人工透析などにも対応できるとして、
こうした能力が生かせる現場への派遣を求めています。
しかし、中国側は、被害の大きい地域での活動は2次被害につながるおそれがあり、
安全面も考慮して「成都市第一人民病院」での活動を求めています。
日中間の調整は続いていますが、双方の要望には隔たりがあり、
医療チームが現地入りしてから20時間近くたった今も活動の拠点が定まらず、
けが人の治療を始めることができない事態になっています。
URLリンク(www3.nhk.or.jp)