08/05/21 11:44:56 0
1年前の早朝。都心のごみ集積場に生まれたばかりの女の赤ちゃんが
捨てられていた。口を固く縛った袋の中に入れられ、ごみ同然の扱いだった。
たまたま通りかかった男性が、か細い泣き声に気付かなければ、収集車で
運ばれていたかもしれない。一命を取りとめた乳児は、生まれた5月に
ちなんだ名前をもらい、今、乳児院ですくすく育っている。
昨年5月22日午前7時過ぎ、男性が東京都豊島区北大塚のマンションの
ごみ集積場近くを通りかかった。かすかに聞こえる泣き声。
半透明のごみ袋をほどくと、へその緒がついた裸の赤ちゃんにバスマットが
かけられ、ステンレス製のたらいの上に置かれていた。
乳児は生後5~7日の女の子。体重は約2000グラム。体温は33度しかなく、
低体温症と診断された。その日はごみの収集日で、発見が遅ければ
生命の危険があった。警察に通報した男性は「自分は子供はいないが、
捨てるなんて許せない」と憤った。
赤ちゃんには、戸籍法に基づき、豊島区長が“名付け親”となり、戸籍が作成された。
「5月というさわやかな季節にちなんだ名前」(同区)だという。
誕生日も病院と警察の意見を参考に決められた。
現在は都内に10ある乳児院のうちの1つで生活。発見時2000グラムだった
体重は、1歳女児の平均的体重の約10キロまで増えた。最近は、
壁に手をつき、立つことができるようになった。心配された低体温症による
障害もなく、元気に暮らしているという。
赤ちゃんが発見されたころ、熊本市の慈恵病院で運用が開始された赤ちゃんポストが
話題となっていた。子供を安易に捨てる風潮の広がりを心配する声も出ていた中での
発見だったが、帝塚山大の才村真理教授(児童福祉)は「親は赤ちゃんが死ぬ
可能性が分かってごみ集積場に捨てた。極めて悪質だ」と指摘する。
警視庁は保護責任者遺棄容疑で捜査を続けている。
(後略)
*+*+ 産経ニュース 2008/05/21[**:**] +*+*
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