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日本の国際緊急援助隊は18日、「いちるの望み」(隊員)をかけ、多くの生徒、児童が下敷きになった学校の
倒壊現場での捜索・救助活動を始めた。ただ、同隊への感謝の声が絶えない被災民とは異なり、人民解放軍などの
反応は手放しで「歓迎」とはいかないようだ。(綿陽市北川県 野口東秀)
中国政府が日本の援助隊を真っ先に受け入れたのには、日中関係の重視や国際協調をアピールする狙いがあったが、
民政省などは「反日感情」を危惧(きぐ)し受け入れに消極的だったという。
その懸念は、被災住民に関する限り払拭(ふっしょく)されたといっていい。しかし、捜索・救助活動に
あたる軍などの間には複雑な感情がみられる。
捜索・救助活動を現場で統括するのは基本的に人民解放軍だ。実際、大規模な災害時に救助や物資の輸送など
を行えるのは、軍や消防などをおいてほかにない。
17日、日本の援助隊は青川県の被災現場で活動したが、軍の兵士の1人は「あれは日本隊だろ。
早く帰れよっていう感じだ」と口走った。それ以外にも不快感を示した救助関係者もいた。
ある中国筋は「軍が仕切る現場で日本隊に生存者を発見させると思うか?」と話す。日本の援助隊に
中国側が指定した被災現場は、すでに捜索を終えたか、あるいは巨大な土砂崩れで埋まり、中国側も救助などは
「無理」だと判断した小学校だった。同筋は「軍などがいったん捜索し救助活動をすでに終えた現場で、
もし日本隊が生存者を発見したら、それこそメンツが立たない」ともいう。
それでも日本の援助隊が生存者を救出すれば、日中関係の改善にはプラスとなる。現場の軍関係者などによる
感情の吐露は、日本から援助隊を受け入れる土壌が整っていないことを浮き彫りにしている。
URLリンク(sankei.jp.msn.com)
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