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【都江堰（中国四川省）＝小坂井文彦】中国・四川大地震で、中国各地から車で駆けつけた
ボランティアが被災地に集中し、混乱が起きている。
渋滞を引き起こしたり、現地入りしても手持ちぶさたにしている人や、ただ車を走らせる
物見遊山のような人もいる。四川省各地では、やむなくボランティアの流入規制が始まった。
「許可証を見せて。許可証がないと入れないよ」。
都江堰（とこうえん）に向かう路上では検問の警官が被災地に向かうボランティアに許可証の提示を求めている。
ボランティアの目印は赤色。
成都市内で登録して現地に派遣される人たちは、赤い帽子に赤いベストを貸与される。
登録したボランティアは一万二千人を超えたという。
がれきの片付けなど清掃や、水や食料の提供を引き受け、医学生らは病院などに派遣される。
一方で、「救災志願者」と手書きのシャツを着て、独自に現地入りする人も。
「手助けしたい」という意気込みはあっても、何をすればよいのか分からず、手持ちぶさたにしている人も多い。
車両の目印は赤い旗。救援物資を積んだボランティアのワゴン車もあるが、救援物資を積まずに、
ただ走り回っているだけにも見える車も少なくない。
被災地に向かうわずかな道路はボランティアの車で渋滞している。
検問所ではこうした無登録のボランティアを現地に入れない規制が始まっている。
共産党の青年組織、共産主義青年団は機関紙を通じて「ボランティアも持参した食料と水が
なくなれば救助される対象になってしまう。
被災者を助けるどころか、被災地に迷惑をかけることになる」と自制を呼びかけている。
成都市政府も十六日「救援物資を送りたい人は市の慈善会に申し出て、ボランティアは個人行動するのはやめて、
市に登録してほしい」と呼びかけた。
東京新聞 2008年5月17日 夕刊
URLﾘﾝｸ(www.tokyo-np.co.jp)
画像 １７日、中国四川省都江堰で、被災地に入る車両を規制する交通警察官＝小坂井文彦撮影
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