08/05/17 10:33:59 0
ナマズが騒ぐと地震が起きる、と古来言う。地震にまつわるこの種の伝承を日本は数多く持つ。
身近な動物の異常行動と結びつけたものが多い。
▼ネズミは地震前に姿を消したりするという。一般に小動物が逃げ出すときは要注意らしい。
鳥ではキジが夜に鳴くとき、魚は池などで様子が普段と違うとき、などと言い伝えはさまざま。
▼「地震 タテ横ななめ」(今村遼平著、電気書院)に詳しい。
地震前に起こる瞬間的な電磁波を感知できる動物もいるようだ。
ネズミがそうであるらしいことは、大阪大の研究グループが3年前に実験して分かっている。
▼各地の言い伝えにはネコやイヌも出てくる。
ほかにもアヒル、ニワトリ、カラス、ヘビなどいろいろ。
カエルが加わっても不思議でない。中国での大地震前に異常現象が見られた、
と北京で人気がある新聞が報じた(本紙14日付朝刊から)
▼震源地に近い綿竹市で数十万匹のカエルが道路を覆った。
「天災の予兆だ」と通報した住民もいた。
発生後にそのことを聞かれた政府の専門家は「正常な現象ではないが、それで地震予報を
出すことはできない」と話した。
▼地震を体で察知する能力では、地球上で人間が一番劣っているのかもしれない。
先に挙げた小動物のいくつかは阪神大震災でも語られたことを含めて、そう思う。
地震と異常行動の関係について地震国の科学者が議論をたたかわす日がいずれ来るのではないか。
=2008/05/17付 西日本新聞朝刊=
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