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(>>1のつづき)
人民日報は、党がメディアに軍や警察の活躍と感動的な場面を強く宣伝するよう指示した
事実を報じた。大手サイトまで「軍、警察の活躍」「感動場面」のスレッドで埋め尽くされた。
だが、一般ユーザーからは、これまで暴動のとできさえ見られなかった痛烈な行政批判が出現した。
≪中国では学校と病院を一番もろく作っている≫≪役人がワイロを取ったことによるオカラ工事が
倒壊を招いた≫≪校舎を建てた行政責任者を極刑にせよ≫≪児童、生徒の親たちは立ち上がれ≫
オカラ工事とは豆腐のオカラのようにスカスカにした手抜き工事のこと。「公共施設では工事を
請け負うため、地方役人へワイロを贈る。莫大なワイロを捻出するため、信じられない手抜きが
横行する。その現実がはっきり突き付けられた」とジャーナリストの富坂聰氏は説明。「政府がいくら
愛国に音頭を取っても身近な行政が腐っていることを知っており、批判は止まらなくなり、行政
システムに向かい始めている」と指摘する。
役人の汚職は中国近代化の最大の障害で、胡政権は上海市のトップを汚職で逮捕するなど
撲滅に乗り出し、積極的に情報を開示してきた。人々は汚職の深刻さを知ることとなるが、皮肉にも
震災を契機に批判の刃が政府に向いたのだ。
≪泣いている人の横で五輪を祝えるのか≫。チベット騒乱でも揺るがなかった五輪開催の中止を
求める声も噴出。≪金持ちの高級住宅地は被害を受けなかった。貧乏人は死んでもいいということだ≫と
格差を訴える声も目立つ。≪〇〇社長は、富豪なのに募金していない≫と名指しで資産家を個人攻撃
する書き込みまであった。
富坂氏は「政府は物価の統制に失敗しており、庶民は未来への不安があった。このまま不安が
広がれば強盗など短絡的犯罪が横行、秩序が保てなくなる恐れがある」と話す。それを予感させるように
「震災募金」を装った振り込め詐欺が横行、2人が処分された。
「持てる者か、持たざる者か、政府がどちらに味方するかに掛かっている。ただ、ポーズで持たざる者の
側に立てても市場経済がこれだけ進んだなか、実際に政策で救済するのは難しい。胡政権は非常に
困難な分岐点に立たされている」と富坂氏は危惧する。(以上、一部略)