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・30代になっても結婚できない、あるいは結婚しない男性が増えているのは周知の通りであるが、
それ以前の問題として、目の前に立ちはだかる「恋愛」という名の壁の前で立ち尽くし、もがいている
男性も多いという。
もちろん、「恋愛」というものは、単純にこちら側の意思だけではどうにもならず、様々な条件や
事象が複雑に絡み合った後に成立するものだということは重々分かっている。しかし、そのスタート
地点にすら立つことが出来ない30代男性が増えているというのだ。
ここで勘違いしないでほしいのは、「今まで一度も女性と付き合ったことない」とか「ぶっちゃけ、風俗嬢しか
経験なし」なんてのたまっている男性が対象の話ではないということ。外見的にも決して女性に嫌われる
ようなタイプではないし、きちっとした仕事も持っているし、変な性癖とかを持っているわけでもない、
ごく普通の立派な成人男性なのである。そんな彼らが今更ながら「女性の口説き方がわからない」とか
「どうやって恋愛を始めればいいのかわからない」なんて言っているというのである。
周囲を見渡して欲しい。過去においてそれなりに女性関係があるにも関わらず、30代になって改めて
真摯に「恋愛」と向き合ったときに、その方法論や空気感が掴めないでいる男性というのはけっこういるはずだ。
そんなタイプの男性を「心の童貞」と定義するのはAさん34歳独身男性。自らもそのカテゴリに
属すると自覚する彼に話を聞くことが出来た。
「元々は同僚の女性に言われたんですよ。女性との付き合い方がわからないんだよね、なんてポロッと
いったら、『それって心の童貞ってことだよね』ってスッパリ切られました(笑)。でも、なんかその一言が
やけに気に入っちゃって」
某大手企業にて営業職を勤めるAさんは外見的にも爽やかで、決して女性と縁がないようには見えないのだが。
「もちろん、過去にはそれなりに経験はありますよ。ただ、30代に入ってから急に『あれ?』って感じになり
ましたね」30歳になるまでは、街角でナンパをするなどして積極的に女性を獲得しようとしていたというAさん。
もちろん、それなりの成果もあったというのだが。
(>>2-10につづく)
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