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・福田首相は7日、中国の胡錦濤国家主席と首相官邸で会談した。両首脳は「共同文書」に
署名し、未来志向の「戦略的互恵関係」を進める指針とする。
地球温暖化対策の共同声明にも署名。同じアジアの主要国として国際社会の安定と発展に
貢献する基本姿勢を確認する。
会談冒頭、首相は「日中平和友好条約締結30周年という節目の年にお迎えし、心から歓迎する」
と語り、胡主席は「中日関係はさらなる発展のチャンスに恵まれている」と応じた。
共同文書は「『戦略的互恵関係』の包括的推進に関する日中共同声明」。戦争や侵略に対する
日本の「おわび」や「反省」は盛り込まず、「歴史を直視し、未来に向かい、日中『戦略的互恵関係』の
新たな局面を絶えず切り開く」と未来志向の表現とする。
中国側は「日本が平和国家としての歩みを堅持し、平和的手段により世界の平和と安定に貢献」と、
日本の戦後の歩みを評価。日本の国連安保理常任理事国入りを巡っては、直接的な「支持」は
盛り込まないが、「日本の国連における地位と役割を重視する」と配慮を示す。台湾問題で
日本側は「中国政府の立場を十分理解し、尊重する」という従来の立場を堅持する。
共同文書では、両国首脳が毎年、定期的に相互訪問することのほか、「国際社会が認める
基本的かつ普遍的価値の一層の理解と追求のために緊密に協力する」と明記。チベット問題には
直接言及せず、国際社会の価値観を共有することを盛り込む。
東シナ海のガス田の共同開発問題を巡っては、「東シナ海を平和、協力、友好の海とする」
との考えを示す。北朝鮮問題では「6者会合(協議)のプロセスをともに推進する」と確認。
「グローバルな課題への貢献」として13年以降の地球温暖化対策の国際枠組み(ポスト京都
議定書)づくりに両国が積極的に参加する方針も確認する。
チベット問題では、首相が中国側にダライ・ラマ14世らとの対話の進展に期待を表明。
主席は、ダライ・ラマ14世側との協議内容を伝え、意見交換する見通し。
北京五輪の成功に向け協力する考えも伝える。(一部略)
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