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・世界各地で紛争が絶えない中、戦争放棄をうたった日本国憲法九条の意義を再確認する
「9条世界会議」が四日、千葉市の幕張メッセで始まり、海外の参加者も含め約一万五千人
(主催者発表)が会場を埋めた。
イラク支援ボランティアの高遠菜穂子さんは、武装勢力に拘束された経験を基に発言。
「(自衛隊のイラク派遣で)日本が九条を突破したことで人質にされた。殺されなかったのは、
私たちがイラクで丸腰で対話を続けてきたと分かったから。九条(の精神)を実践し、
九条で命を守られた」と振り返った。
作家の雨宮処凛さんは「貧困で生存権を脅かされた人が『希望は戦争』と言う状況は、
貧困層が戦争に駆り出される米国と近いものがある。軍事費を削って人が生きるために
使うべきだ」と話した。
「人類の敵は貧困、病気、無学、人権侵害、テロ、温暖化。戦争ではなくせない。
むしろひどくしている」と訴えたのは、米国の平和運動家コーラ・ワイスさん。
元日弁連会長の土屋公献さんは「立派な軍隊を持ちつつ九条を世界に広めようとは
おこがましいが、矛盾を打破して堂々と呼び掛けるべきだ」。
連合国軍総司令部(GHQ)で憲法草案を執筆した米国のベアテ・シロタ・ゴードンさんは
「押し付けというが、自分より良いものは押し付けない。日本の憲法は米国より素晴らしい」と
日本語で演説し、拍手を浴びた。
会議は作家井上ひさしさん、国際政治学者の武者小路公秀さん、歌手の加藤登紀子さんら
各界の著名人が呼び掛け人となって催した。五日は分科会、六日は総会を開く。
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