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中国の胡錦涛国家主席が6日、国家元首としては10年ぶりに来日した。厳重な警備が
敷かれる中、初日の6日は、福田首相と非公式に夕食をともにするなど、友好ムード演出の
1日となった。
厳戒態勢の中、中国の胡錦涛国家主席が羽田空港に降り立った。江沢民前主席以来、10
年ぶりの中国国家主席の来日に、両国の国旗を持って歓迎する人々がいる一方で、表参道
では抗議デモが行われ、「チベットに平和を!」と、チベット問題に対する激しい抗議の声が
あがった。
聖火リレーの混乱を思わせる光景の中、胡主席は、日中友好に尽力した「旧友」やその家族
と再会した。そんな、「旧友」の中に、山形・遊佐町の小野寺 喜一郎町長の姿もあった。25年
ほど前に青年組織の訪中団代表を務め、中国側の責任者だった胡主席と親しくなったという。
小野寺町長は「『将来相当の地位を担うリーダーになる』という話は、中国青年の間でもあり
ました」、「どんどん若くなったような気がしますよ」と話した。また、この席で胡主席は、日本
との関係について、「今、中日関係は、歴史的な転換点に立ち、新たなチャンスに直面して
います」と語った。
胡主席は、今回の訪日を「暖かい春の旅」と名づけているが、こうした命名は今回が初めて
ではない。2007年4月、衆議院で中国の温家宝首相は「今回の訪問が『氷を溶かす旅』と
なるよう願っています」と話した。中国側は、これまでにも両国首脳の往来を「氷を砕く旅」、
「氷を溶かす旅」、「春を迎える旅」と、厳しい寒さから脱する季節の移り変わりにたとえてきた。
チベット支持者や右翼団体の抗議の中、福田首相主催の非公式夕食会が行われた。
「暖かい春」を演出する場所として選ばれたのは、東京・日比谷公園にあるレストラン「松本
楼」。中国の「国の父」と呼ばれる孫文が通い、「福田首相の父」福田赳夫元首相が挙式を
行った両首脳にとって縁のある店だった。
(>>2以降に続く)
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