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★ひきこもり20年、克服して高校へ 39歳女性
・20年間も続いた「ひきこもり」を克服し、和歌山県内の定時制高校に通う女性(39)がいる。
父の死、支援者との出会い……。長い年月を経て、社会とのつながりを取り戻した。福祉関係の
仕事に就きたいと、来春の大学進学を目指している。
高校1年の冬休み明け。風邪をひいて欠席し、そのまま不登校になった。
朝、制服を着て玄関まで行くが、そこで体が固まる。人間としての活動が止まった感じがした。
「中学の時に成績が下がって親に演劇部を辞めさせられたこと、クラスでいじめが頻発してびくびく
していたことなどで、疲れていたのだと思う」
両親にはしかられた。自分の部屋にこもり、カーテンを閉め切った。ジャージーを着てベッドに
もぐり、朝までラジオで音楽を聴く。デュラン・デュラン、カルチャークラブ……。夕方そっと起きて、
誰もいないリビングで母が用意してくれた食事をとった。
公務員の父は厳しい人だった。毎朝、部屋から引っ張り出そうとし、仕事から帰ると様子を見にきた。
父の足音が聞こえると、さっと机に向かった。
2年がたち、母は「学校はやめさせましょう」と切り出した。父は「その前に1回殴らせろ」と言った。
胸ぐらをつかまれ、ほおを平手打ちされた。
◆
30歳のころ、自分の中にかすかな変化を感じるようになった。病気がちの父が入退院を繰り返す
ようになり、夜は自宅で看病を手伝うようになったのがきっかけだ。なぜだかわからないが、
「このままではいけない」と思い始めた。
34歳。いつもいるはずの母が外出し、新聞受けの夕刊を取りに行こうと決めた。少しドキドキしながら
暗くなるのを待ち、ジャージーを脱いで母の上着とスカートを身につけた。「近所の人に見られても、
母に間違えられたらいい」と思いながら、約17年ぶりに玄関のドアを開けた。(>>2-10につづく)
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