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10歳で誘拐され、8年間の監禁生活から2006年に保護されたオーストリア人女性が、
事件の詳細を報じた新聞社を相手取って21日までに訴訟を起こした。
ナターシャ・カンプシュさん(19)は1998年、10歳の時にオーストリア・ウィーンの路上で
通信技術者の男(当時44、死亡)に誘拐され、
06年に自力で逃げ出すまで8年間、防音処理を施された5平方メートルの地下室に閉じ込められていた。
犯人の男はカンプシュさんが逃亡した直後、列車に飛び込み自殺した。
カンプシュさんの弁護士によると、独無料新聞「ホイテ」が18日の記事で、
カンプシュさんが監禁中に犯人の男から受けたことに関する警察調書の抜粋を掲載したことが、
プライバシーの権利を侵害に当たるとしている。
カンプシュさんは、事件の詳細について公表することを望んでいなかった。
事件をめぐっては、カンプシュさんが保護された直後からメディアはカンプシュさんが犯人の男と性的関係があった可能性を、
女性警察官のコメントを元に報じたが、捜査当局ではそうした事実は確認していない。
捜査当局は、男が撮影したビデオ映像を含め、捜査の詳細が外部にもれないよう細心の注意を払っていた。
しかし「ホイテ」紙は女性警察官が行ったカンプシュさんへの事情聴取の一部始終が記載されていた捜査報告書を入手した。
カンプシュさんの弁護士はオーストリア通信(APA)に対し、
カンプシュさんは業務上の秘密情報を「ホイテ」紙に漏らした人物に対しても苦情申し立てを行う考えだと述べた。
「ホイテ」紙は2007年12月、カンプシュさんがボーイフレンドとディスコで踊っている写真を掲載したことで、
裁判所から1万3000ユーロ(約213万円)の損害賠償を命じられている。
URLリンク(www.afpbb.com)