08/04/24 02:35:44 v1x/kGcw0
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外国人建築家に求められる節度
鳥の巣」案は二つの点で基本的な間違いを犯していると思います。
ひとつは技術的な判断のミスです。長径300mを超える大スパン屋根を、
構造的に最も能率の悪いラーメン構造で構成しようとしている(写真3)。
これは、大変な材料の無駄使いです。省資源、省エネルギーを目指す
21世紀のオリンピックを象徴する建築として、この無神経な浪費性は
甚だ不適切だと思います。
もうひとつは、表現の不まじめさだと思います。断面図を見ると、この
大げさなラーメン構造が描いてある。これは当然、模型やCGパース
にも反映されるべき、巨大な存在である。ところが、模型にもCGにも
そのような無 骨な存在は、まったく表現され ておらず(写真4)、実際
にはこのラーメンに支持されている鳥の巣状の2次部材が、あたかも
自分で屋根全体を支えているかのような表現になっている。もとより、
構造にはそのような魔力はない。これはあきらかに「うそ」の表現である。
このような浪費性や表現上の「うそ」を看過した審査員たちの鑑識眼の
欠如も、問題だったと思います。