08/04/23 20:34:08 MalFaKYg0
>>176
国家は、ひたすら教科書を頼りに、これら全ての免状所有者を作り上げるが、
そのうちの極少数しか採用できないから、勢い他の者たちは無職のままでいる
ことになる。従って、前者を養い、後者を敵とすることを覚悟せねばならない。
社会階級の上下を通じて、免状所有者の恐るべき大群が、今日、種々な
公職をとりまいている。貿易商が、自分を代表して植民地へ行く代理人を
一人でも見つけるのは、すこぶる困難であるのに、官職の最も低い地位で
あっても、何千という求職者によって求められている。
ところが、採択される者の数は限られているから、勢い不平をいだく者の
数が甚大となる。この後者が、首領の誰たるを間わず、また追求する目的の
何たるを間わず、どんな革命にも参加しかねないのである。無用の知識の
獲得は、人間を叛逆児に変える確実な方法である。
このような時流に逆行しようとしても、明らかに、もはや手遅れである。
民族の窮極の教育者である経験のみが、我々の誤りを示してくれるであろう。
経験のみが、忌まわしい教科書や憐むべき競争試験のかわりに、職業教育
をもってする必要を立証してくれよう。この職業教育が、今日見棄てられている
田畑や工場や植民地の事業へ、青年を立ち戻らせることができるのである。
幼年期、少年期、青年期という教育の三段階を通じての、腰掛の上で
教科書にたよる学校の学理偏重の準備期間は、試験や学位や卒業証書や
免許状を目あてに、単にそれのみを目あてに、永びいて過重に失した。