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蒙(もう)を啓(ひら)かれた思いがしました。20日に県自治会館(福井市西開発4)であっ
た「医療崩壊」の問題を考える公開講座で、本田宏医師(53)の講演を聴いた感想です。
(略)
講演のタイトルは「医療体制の現実を見つめて、道路と命どっちが大切ですか」という刺激
的なもの。本田医師は「道路をつくっても、その先に病院がなかったら何にもならない。(ガソ
リン税の暫定税率を維持し、道路建設を声高に主張する)九州の有名な知事も、どげ
んかせんと」と笑わせながら、半端ではない人員不足や過酷な業務内容など、医療現場
の深刻な実態を訴えました。
(略)
日本は世界一の高齢化社会にもかかわらず、国民1人あたりの医療費は先進国の中
で一番低い(自己負担額は世界最高!)実態も初めて知りました。国(官僚)は、近年
の公共事業費の大幅削減と社会保障費の上昇を盾に医療費抑制を図っていますが、
これも本田医師にかかると、「公共事業費は減ってもまだ世界一。社会補償費はOECD
の平均にも満たない」と一刀両断。「国は情報操作から、今や、情報隠ぺいをしている。
正しい情報を知らされなければ、(医療制度はどうあるべきかの)正しい判断はできない」
と力説していました。
(略)
後期高齢者(長寿)医療制度の混乱が続いています。しかし、お上に逆らわないおとな
しい国民性のゆえか、デモなどの具体的な抗議行動は起きていません。本田医師は医
療現場からSOSを発しながら、経済優先で格差がどんどん広がる日本社会の現状と
行く末を憂えます。講演の最後に語った言葉が印象的でした。「日本は『富国強兵』から、
戦後は『富国強経』の国になった。だが、これからは『豊国幸民』の国にならなければいけ
ない。この場合の『豊か』は、心の豊かさのことでもあります」(以下略)
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