08/04/23 16:35:09 0
・帰宅した本村洋さんは、押し入れの中で変わり果てた姿の妻を見つけた。生後11カ月の娘は天袋から
遺体で見つかった。 逮捕されたのは同じ団地に住む18歳になったばかりの少年だった。母親を殺害後に
強姦し、泣く幼子の首をひもで絞めていた。 少年はやり直し裁判で死刑を言い渡された。
少年は父親の暴力にさらされ、母親は自殺した。判決は「被告の人格や精神の未熟が犯行の背景に
ある」としながらも、「動機や犯行態様を考えると、死刑を回避する事情があるとはいえない」と述べた。
一方で、もとの一、二審は少年に更生の可能性があるとして、死刑を避けた。多くの事件を扱っている
プロの裁判官の間で判断が分かれたのだ。それだけ難しい裁判だったといえる。
判断が難しい大きな理由は、少年が死刑を適用できる18歳になったばかりだったことに加え、被害者が
過去の死刑事件よりも少ない2人だったことだろう。最高裁が83年に死刑を選択する基準を示してから、
少年の死刑判決が確定したのは19歳ばかりであり、被害者は4人だった。
その意味では、少年犯罪にも厳罰化の流れが及んだと言えるだろう。
今回の事件が注目されたのは、本村さんが積極的にメディアに出て、遺族の立場を主張したことである。
少年に死刑を求める、と繰り返した。
被害者や遺族が法廷で検察官の隣に座り、被告に質問したりできる「被害者参加制度」が今年から始まる。
被害者や遺族の感情が判決に影響を与えることが多くなるかもしれない。
見逃せないのは、被告や弁護団を一方的に非難するテレビ番組が相次いだことだ。審理の途中で
弁護団が代わり、殺意や強姦目的だったことを否定したのがきっかけだった。こんな裁判の仕組みを
軽視した番組づくりは、今回限りにしてもらいたい。
1年後に裁判員制度が始まる。市民がこうした死刑か無期懲役か難しい判断も迫られる。事件は
千差万別で、最高裁の判断基準を当てはめれば、機械的に結論が出るわけではない。
自分なら、この事件をどう裁いただろうか。それを冷静に考えてみたい。(一部略)
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