08/04/23 15:38:02 xjRMatEl0
2008年04月23日
光市母子殺害事件の解題:あだ討ちの妥当性
マスコミ報道は量刑を主軸に論を展開している。だが、この事案の本題はそこにはない。
この事案の本質は、被害者の遺族・本村洋氏が、「無期懲役の刑期を終えた後の被告に対して、
殺人することを予告した」ことにある。少年法に近い被告は10年程度で釈放されるだろう。そのとき、第二の殺人が起きる。
殺人者の父親は、遺族に対する申し訳ない気持ちとは別に、「無期懲役から死刑になった経緯について、
恐ろしい気持ちでいる」と、感想を吐露している。今回の現実は、本村洋氏にあだ討ちをさせぬために起こった出来事である。
そして、誰が考えてみても、本村洋氏の存在がなければ、無期懲役のまま結審していたに違いない。
そのことの不合理をどうみるのか。私も、複雑な思いでいる。
本村洋氏は、被害者に加えて殺人者の命も失われるとすると、それは損失である。と、死刑判決の下った後の会見で述べている。
だが、それはいえなかったことを言わなかったにすぎない。彼の本意は、これで「あだ討ちをせずにすんだ」ということ。
それは、被害者二名、殺人者に加えて、本村洋という新たなる殺人者を誕生せずに済んだということである。
いうまでもないが、江戸時代、所定の手続きをすれば、あだ討ちは許されていたのである。
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