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「(どんな判決でも)受け止めます。自分が公判で言ったように一生謝罪し続けます」
判決前日の21日、広島拘置所で接見した弁護士に、元少年は落ち着いた様子で語った。
「これからも君を弁護するから」。弁護士はアクリルガラスの向こうの目を見つめた。
1、2審では殺意や強姦(ごうかん)目的を認めた元少年。
現在の弁護団メンバーが初めて接見したのは、
最高裁での弁論期日が迫る06年2月27日だった。
当初は「思い出したくない」と口をつぐんだ元少年も、少しずつ内心を語り、
起訴事実を否定。弁護団は「事実認定が違う」と確信した。
だが、逆風はかつてない高まりを見せた。
「(長女夕夏ちゃんの)遺体を押し入れに入れたのは、
ドラえもんが何とかしてくれると思ったから」
「生き返ってほしくて精子を入れる復活の儀式をした」などの主張は、猛反発を呼んだ。
橋下徹弁護士(現・大阪府知事)がテレビで呼びかけたのをきっかけに、
所属弁護士会には計8000件以上の懲戒請求が殺到。
事務所には脅迫状はおろか銃弾まで送りつけられ、
21人の弁護団は法廷に加え“世論”との闘いも強いられた。
昨年10月までメンバーだった弁護士は「みんなぴりぴりして精神的にかなり張りつめていた。
夜道を1人で歩くのも怖いほどだった」と振り返る。
それでも弁護団は「元少年には、きちんとした弁護を受ける権利がある」とひるまなかった。
「(以前の元少年は)自分のことばかり考えていたが、
今は『自分がどれだけ遺族を傷つけているかわきまえた上で、生きていきたい』
と思うまでに成長した。彼の決意が伝わる日が来るはず」
と主任弁護人の安田好弘弁護士。
別の弁護人は「意見が割れても、一つの方向に行った。
こういう弁護団であることを誇りに思う」と胸を張った。
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