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【光市母子殺害】主文後回し、厳刑へ 差し戻し控訴審
山口県光市の母子殺害事件で、殺人や強姦致死などの罪に問われ、最高裁が無期懲役の
2審・広島高裁判決を破棄した元会社員の男性被告(27)=事件当時(18)=の差し戻し
控訴審判決公判が22日、広島高裁で開かれた。楢崎康英裁判長は主文の言い渡しを
後回しにし、判決理由の朗読から始めた。厳刑が予想される。
事件発生から9年を経て4度目となる判決。戦後、最高裁が量刑不当を理由に無期懲役の
2審判決を破棄した3件目の事例で、犯行時18歳だった被告に対する極刑の是非が争点だった。
差し戻し控訴審で弁護側は、新たに実施した法医学鑑定などを根拠に、被告に殺意も強姦
目的もなかったと主張。これに対し検察側は「死刑を回避するための荒唐無稽な弁解」と反論し、
死刑をもって臨むほかないとしていた。
差し戻し前の1、2審はいずれも「刑事責任は極めて重大」としながらも、被告が事件当時、
死刑を科すことのできる18歳になってから30日だったことを重視し、無期懲役を選択した。
これに対し検察側が上告し、最高裁は平成18年6月、「18歳になって間もないことは死刑を
回避すべき決定的な事情とまではいえない」と判示。「無期懲役の量刑は甚だしく不当で、
破棄しなければ著しく正義に反する」などとして審理を差し戻していた。
上告審判決によると、被告は11年4月14日、光市の会社員、本村洋さん(32)方を排水検査を
装って訪問。乱暴目的で妻の弥生さん=当時(23)=の首を両手で絞めて殺害し、長女の
夕夏ちゃん=同11カ月=も首に巻いたひもを引っ張って殺害するなどした。
2008.4.22 10:04
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