08/04/17 16:19:53 Z8iNLkNGP
川本高校野球部エースの鈴木亮(仮名)は苦悩していた。
昨年助っ人をかき集め、なんとか成し遂げた地方大会出場。
しかし、今年はそれすらも危ぶまれる事態となったのだ。
「(くそっ、俺さえしっかりしていれば、こんな事に…)」
亮の肩は完全に壊れていた。正部員が二人しかいない野球部。
それを何とか盛り立てようと無理をしたのが祟ったのだ。
「(いくらなんでも、ピッチャー不在では大会になんか出れやしねぇ)」
もの思いにふける亮の頭上を、チームメイトの球が飛んでいく。
「何ボケッとしてるんだよっ!大会まであと一ヵ月だぞ!!」
「おっと、すまんすまんっ。…すいませーん、ボールとってくださいー!」
「おっしゃ、投げるぞーっ」
見知らぬ陸上部員が放った白球は、亮の立っている場所を大きく逸れ、
バックネットへとすさまじい勢いで突き刺さった。
あわてて駆け寄る亮。
あろうことか硬球はブスブスと煙を立て、もはや原形をとどめておらず、
バックネットの網目のなかに無残な姿を晒していた。
「こいつは…っ??ひょっとしたら、これならいけるかもしれんっっ!!」
亮の中に一筋の希望の光が差した瞬間だった。
こんな感じ?