08/04/05 12:54:00 0
大気汚染に騒音、悪臭、水質汚濁……。環境基本法は典型7公害を定めている。
この公害への苦情件数が、群馬県は06年度に1896件と、人口10万人比で
93・8件に上った。全国平均の52・8件を大きく上回り、47都道府県中で1位だ。
このデータは国の公害等調整委員会が出している「公害苦情調査結果報告書」による。
05年度も83・3件で全国1位、2年連続の不名誉な記録を残している。ちなみに
04年度の7位(64・9件)を除くと、03年度2位(81・9件)▽02年度1位(81・6件)
▽01年度3位(80・3件)と、近年は「表彰台圏内」に入っている。
06年度の苦情件数の内訳を見ると「大気汚染」が849件でトップ。次いで「悪臭」392件、
「騒音」333件、「水質汚濁」293件。「土壌汚染」「振動」「地盤沈下」は、いずれもごく少数。
つまり大多数が大気汚染への苦情というわけだ。
大気汚染への苦情を人口10万人比で見ると、全国が約20件だったのに対し群馬県は
約40件と2倍にのぼる。この数字だけ見ると、群馬県の空気はよほど汚れているということに
なる。果たして、本当にそうか。
大気汚染と一口に言っても「排煙・ばい煙・有毒ガス・自動車の排ガス・粉じん・空中散布
された農薬・野焼きなど」の総称だ。各市町村や県の出先機関に寄せられた苦情をまとめる
県環境保全課は「農作業に伴う野焼きの苦情が多い」と話す。麦作に伴う麦わらや果樹の
剪定(せん・てい)枝を野外で焼くときに出る煙が、苦情の多い原因の一つに挙げられるという。
大気汚染というと、工場から灰色の煙がもくもく出ているイメージやディーゼル車から出る
排ガスが頭に浮かぶ。しかし、工場など事業所から出るばい煙には厳しい規制があるし、
自動車の排ガスも同じ。建設廃材の野焼きなども法律で禁止されている。
農作業の場合、下草や麦の刈り取り後にある根の野焼きも、県条例で原則的に禁止
されてはいる。しかし「会社など事業所なら強く指導できるが、個人で営んでいる農家に
対しては指導が困難」なのが実情だ。
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