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【Technobahn 2008/3/28 13:15】欧州原子核研究機構(CERN)がスイスとフランスの国境沿いの地域に
建設を進めてきた大型ハドロン衝突型加速器(LHC: Large Hadron Collider)の運用の禁止を求める訴訟が21日、
米ハワイ州地方裁判所に提訴していたことが27日までに明らかとなった。
原告は米国政府の原子力保安検査官を務めたウォルター・ワグナーさん。
ワグナーさんはLHCでの極小ブラックホール生成実験は、安全性が確認されているとは言えないとした上で、
不用意にブラックホールを生成することは、その影響で災害が起きる可能性があると主張。
その上で第三者機関によってLHCの安全性を確認できるまでの間、
LHCの運用を禁止する仮処分命令を出すように裁判所に求めている。
CERNでは年内にもLHCの稼動を開始する予定で現在、最終準備作業を進めている。
LHCでは実際に、極小ブラックホールの生成実験が予定されている。しかし、
LHCによってミニ・ブラックホールが生成できたとしてもそのミニ・ブラックホールは、
理論上はホーキング放射によって直ぐに消滅することなども予想されており、
実験そのものには危険性はないとする考えが今のところ、大勢を占めている。
ただし、一部では実験の危険性を指摘する声なども上がっていた。
画像はLHCで予定されている極小ブラックホール生成実験の概念図(画像提供:CERN)
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